記念すべき最初に訪れ駅はもちろんここ。
東武日光線の始発「東武日光駅」です。
世界に誇る観光都市、日光。
駅を一歩出たところで出迎えてくれるのは、この「ようこそ 世界遺産のまち 日光へ」です。
そうです。
日光って、世界遺産なんですよね。
この世界遺産のまちと東京スカイツリーが1本の電車で繋がっていると思うと、ニッポンっていうのは多彩な国だなぁと感慨深いものがあります。
さて。
駅構内は都心と比べれば広くないものの、
やはりそこは「観光の街」ですから。
駅構内にあるツーリストセンターが充実しています。
そして「なるほど」と思った事がいくつか。
まずは、これ。
充実したロッカー。
なるほど。
ここに荷物を預けて、街中を散策するっていう事ですね。
そしてそして。
わかりやすい「バス停」。
観光の街ですから、地元以外の人が沢山利用するはずです。
ですからこういう「目的地別に大きく書いてある」というのは、何とも嬉しい限り。
しかし!
1番「えっ!?」と思ったのは、
切符を購入する「券売機」でした。
世界遺産の街と都心をつなぐ「東武日光駅」は沢山の乗降客がいるものと思われますが、駅の券売機は・・・
2台しかありませんでした。
都心の駅を思うと信じられませんが、今やPASMO利用者も多いでしょうし、日光を訪れる人はツアーや事前予約も多いでしょうから。
このくらいが妥当なのかも知れません。
さて。
この駅がある場所が、既に、
「標高543m」です。
しかし有名な「東照宮」や「中禅寺湖」、「いろは坂」などの日光の名所達は、すべて更に「坂の上」にあります。
この東武日光駅は、本当に「日光の入口」に位置するんですよね。
写真ではちょっとわかりにくいかも知れませんが、駅前から延びるこの道が上り坂になっています。
ここを上っていくと、いわゆるガイドブックに載っているようなお店や歩いて散策したいスポットが、満載なのです。
しかし・・・
今回は日光観光に来た訳ではなく、あくまで「東武日光線沿いに歩いてみたい」というのが趣旨。
目の前に広がる「世界に誇る観光地」に背に向けて、東武日光駅のひとつ手前の駅、「上今市駅」に向けて歩き出すのでした。
そうそう、ここ日光にある駅は「東武日光駅」とは別に、「JR日光駅」があります。
東京から東北新幹線で宇都宮まで行って、そこからJR日光線に乗り換えれば、こちら「JR日光駅」に到着します。
東武日光駅とJR日光駅は隣接していますが、駅も線路も、完全に別です。良くあるような「ひとつの駅があって、複数の沿線が走っている」というスタイルではありません。
こちらがJR日光駅。
東武日光駅とはまた違い、これはこれで、とても趣のある駅です。
さて、次の駅「上今市」は、ここから宇都宮方面へと向かいます。
なかなか歩きやすそうな、素敵な並木道です。
それもそのはず。
ここはかの有名な、日光杉並木街道ってヤツですね。
きっと昔はすべて並木だったんだろうなぁと思わせるような町並み。
今は普通の町並みと、並木道が交互にやって来ます。
ですから、「ここからは保護地域」とか、「ここからは普通地域」というのが明確に区切られています。
こういう看板が、街道中の至る所にあるんです。
ほら
こんな風に。
さて、一路、宇都宮方面へと向かって、歩き続けます。
通るのはほとんど車だけで、ごくごくタマに、リュックを背負ったオジさんやオバさんとすれ違います。ワタシのような物好きがいるものだ。
人の事は言えませんが・・・
しばらく歩き続けると、側道らしきモノが出てきました。
右側は一般車道。
左側は・・・なんでしょう?
「野口地区」、だそうです。
この「野口地区」は、昭和61年8月10日、日本の道100選にも選ばれた道で、現道を保存しつつ、整備、修復事業を行っている・・・との事。
なるほど。
どうしても一般街道の方は車優先の利便性を撮らなければいけない事から、並木が多く、昔ながらの風景が残っている地区はこのように整備し、残して行こうという事ですか。
それは良い!
この道はずっと上今市駅付近まで続いているようです。
歩いているワタシとしては、迷わずこっちの道を行ってみましょう。
石畳や用水路など、整備された道が続きます。
あ、ここ、車も走れるんだ。
良いですね。「ザ・ナミキ」です。
途中、日本の道100選を表すプレートが。
こういうのを見ちゃうと、「その他99カ所」も見に行きたくなりますね。
お?、ここにも保護地区の看板が。
あれ?、「保護地区」と「普通地区」の境ではなく、「特別保護地区」と「保護地区」になっている。
さっきの街道より保護っぷりが高いって事ですね。
途中からは、車も入れなくなりました。
昔の日光街道、例幣使街道って、きっとこんな感じだったんでしょうね。
「貴重な文化遺産」って書いてあります。
まったくです。
「銃猟禁止区域」の向こう側に、線路が見えますね。
このまま歩いて行けば、次の駅にたどり着くでしょう。
途中、「砲弾打込杉」の看板が。
次のような解説がありました。
『附近は明治戊辰の役に官軍が日光に拠る幕府軍を攻撃した際、前哨戦を行ったところである。この杉の幹の凹んでいるところは砲弾が当って破烈したあとである。』
この場にそぐわない表現かも知れませんが・・・
「マジかよ」って感じです。
ははあ、これか。
生々しいですね。
はるか昔々の出来事のような気もしますけど、意外とそんなに古い話じゃないんでしょうね。
少なくても、その時この木はここに立っていた訳ですから。
そう考えると、なんとも感慨深いものがあります。
並木を抜けると、特別保護地区を抜け、普通地区に戻ります。
道もまた、整備されたものになりました。
おや?
公園がありますね。
確かこの公園の先に、上今市駅があるはずです。
せっかくですから、公園の中を通って行きましょう。
あ、おそば屋さんだ。
雰囲気が良い建物ですね。
立ち寄ってみたいところでしたが、まだ朝早かったので準備中だったみたいです。残念。
更に先に進むと・・・
大水車が!
水車が!
水車が!!
ここは水車の公園だったようです。
この公園はずっと線路沿いにある為、のんびり散歩しているだけで、
色んな電車に、
出会えてしまいます。
お?
ようやく駅っぽいものが見えてきました。
上今市駅です!
やっとついた!
ここは無人駅のハズなのに、人がいるぞ??
・・・と、思ったら。
ギャラリーを併設しているんですね。
この日は写真展が開かれていました。
ようやく到着しました。
たった一駅なのに、遠かったなぁ。
Walking day : 2014/09/20